
今回は「アーティストとクリエイターとデザイナーの違い」についてお伝えします。
まずはじめに、今回の内容はこれが正しいとか、正解とかではありません。
あくまでも筆者個人の見解なので、「いや、それは違うよ、、、」と言う人もいるかもしれません。
とはいえ、美容の世界で25年間生きてきた筆者が、今まで感じたことをお伝えしたいと思います。
とくに、美容師さんにわかりやすくお伝えしますのでぜひご覧ください。
■アーティストとクリエイターとデザイナーの違い

実は、アーティストとクリエイターとデザイナーの違いを理解しているかどうかは、美容師さんとしてすごく大切なことです。
なぜなら、この違いを理解することはマーケティングに結びつくからです。
ここで、「ん?」と思った人もいるかもしれません。
「それがなんでマーケティングに繋がるの?」
と思いましたよね。
大丈夫です。
この記事を読み終える頃には理解ができます。
結論を先にお伝えしますと、マーケティングに繋がるということは、売上げに繋がるということです。
「え、、、アーティストとクリエイターとデザイナーの違いを理解するだけで、売上げに繋がるの?」と思いましたよね。
信じられないかもしれませんが、騙されたと思って最後まで読んでみてください。
では、アーティストとクリエイターとデザイナーの違いを簡単にお伝えします。
・アーティスト
自分が作りたいものを作ってそれを売る
・クリエイター
他人が「何を求めているか?」を考えてそれを作って売る
・デザイナー
「これを作ってほしい」と注文を受けてそれを作って売る
ということです。
こうやって見ると、「なんとなくわかってましたよ」と言う美容師さんもいますよね。
とはいえ、ここで大事なのは、この3つの違いを知ることもそうですが、「違いを知ることによって何にどう活かすことが出来るのか?」ということです。
つまり、違いを知っているだけでは何にもなりません。
ちなみに、この3つは何が上とか下とか甲乙がつくものではありません。
筆者的に、「これを目指した方がいいよ」というのもありません。
もう1度言いますが、大事なことは「違いを知ってどう活かすか?」ということです。
それでは、1つずつ具体的に説明をしていきます。
・アーティスト
アーティストとは、自分が作りたいものを作ってそれを売ります。
つまり、簡単に言うと芸術家です。
たとえば、
自分が描きたい絵を描いてそれを売る。
自分が作りたい陶器を作ってそれを売る。
自分が作りたい雑貨を作ってそれを売る。
大きな範囲でまとめて言うと、自分がやりたいことをやって、それに価値をつけ、それを売って対価をもらうことです。
つまり自分がしたいことをしている人のことです。
そのような人をアーティストと言います。
・クリエイター
クリエイターとは、他人が「何を求めているか?」を考えてそれを作り、売ります。
つまり、「作りたいものを作る」と言うよりは、売れるだろうと思われるものを作ります。
たとえば、ドラッグストアに並んでいる商品は、「お客様が求めているものはこれだろう」と考えて作っていますよね。
上記でお伝えしたアーティストとは違って、メーカーが作りたいものを作っているわけではありません。
あくまでも、売れるだろうと予想をして商品を作る人のことです。
さらに、化粧品を作るのも同じです。
化粧品メーカーが作りたいものを作って販売するのではなく、売れるだろうと予想をして化粧品を作り、販売することです。
・デザイナー
デザイナーとは、「これを作ってほしい」と注文を受けてそれを作って売ることです。
つまり、オーダーメイドの商品を作成する人のことです。
たとえば、「このようなTシャツを作ってほしい」とオーダーを受けて、そのTシャツをクライアントの指示通りに作成することです。
さらに、「このようなWebサイトを作ってほしい」とオーダーを受けて、作成することです。
自分が作りたいものを作るというよりも、クライアント(お客様)に合わせて商品を作成する人のことです。
なんとなく理解できましたか?
少しぼんやりとですが、見えてきましたよね。
何度もお伝えしますが、これは正解、不正解ではありませんし、何が良いとか悪いもありません。
違いを理解しておくことが大事です。
■音楽デザイナーという人がいない理由

ここで話を変えます。
たとえば、プロの音楽家や売れっ子バンドマンで考えてみましょう。
音楽をやっている人たちの中で、よく聞く葛藤があります。
それは、楽曲を作るときに、「自分たちのやりたい音楽をやるのか、売れ線を狙うのか?」ということです。
つまり、自分たちのやりたい音楽をやってそれが受け入れられて、大勢のファンに支持されるのは理想だけど、コアなジャンルをやっている歌手やバンドは理解されない(大衆にウケない)可能性もありますよね。
だったらやっぱり売れなきゃ意味がないから、ジャンルを変更して売れ線の音楽を作るのか?
「いや、そこまでして自分たちの世界観を壊したくない」
「とはいえ、やっぱり売れないと意味がない」
という葛藤です。
これは売れている、売れていないに限らず、「常にある葛藤だ」とのことです。
たとえば、レコード会社は売りたいので後者をオススメするけど、バンド的には前者でいきたいとか。
メジャーデビューをしている人たちの方があるみたいですけどね。
何が言いたいかというと、まさにこれが「アーティストとクリエイターとデザイナーの違い」です。
つまり、
・歌手やバンドが、やりたい楽曲をリリースするのがアーティスト
・ファンが求めている楽曲を考えて作り、リリースするのがクリエイター
・レコード会社が求める楽曲を作り、そのままリリースするのがデザイナー
ということです。
よく考えると、レコード会社が求める楽曲をそのままリリースするバンドはいないです。
なので、音楽では音楽デザイナーと呼ばれている人はいませんよね。
ゆえに、音楽をやっている人は、音楽クリエイターかアーティストと呼ばれているのです。
こう聞くと納得ですよね。
■美容師さんの売上げが上がらない理由

では、上記をふまえて、もっとわかりやすく美容師さんで考えてみましょう。
たとえば、美容師さんでスタイリストになって順調に売上げを伸ばしてきたけど、ある一定のところで売上げがストップして伸びない、という美容師さんも多いですよね。
よくあるのが、美容師5〜10年以内の中堅スタイリストと呼ばれるゾーンの美容師さんに多いです。
売上げが上がらないと言うことは、ファンが増えていないということです。
その理由はなぜでしょうか?
もちろん売上げが上がらない理由は1つではありません。
たくさんの原因が重なっています。
とはいえ、その1つに、今回のテーマである「アーティストとクリエイターとデザイナーの違い」が関係してきます。
売上げが上がらない中堅スタイリストの美容師さんの多くは、それを理解していません。
良し悪しではありませんが、勘違いをしている可能性が高いです。
なぜ売上げがストップしてしまうのでしょうか?
それは、売上げが上がらない多くの美容師さんは、アーティストの思考や行動をとっているからです。
アーティストとは
「自分が作りたいものを作ってそれを売る」
でしたよね。
美容師さんで、スタイリストとして馴れが出てくると、陥ってしまいやすい現象です。
かくいう筆者も、そうでした。
つまり
お客様の要望や思いを聞いているつもりだけど、自分の作りたいものを無意識に作ってしまっている
ということです。
なので
仕上がりは悪くないし技術や接客も丁寧だけど、なぜかお客様が増えない
という状況に陥るのです。
たとえると、
お客様はお水を求めているのに、自分はコーラが好きだからそれを提供している。
そして、「このコーラ美味しいでしょ?」と言ってしまっている。
たしかにコーラは美味しいけどお客様は今それを求めているわけではない。
こんなところでしょうか。
なので、ファンが増えない=売上げが伸びないのです。
ここで大事なのは、アーティストの思考が悪いと言うわけではありません。
売上げにも満足しているし、活動内容にも満足しているのであれば、アーティスト思考でも問題ありません。
アーティスト思考でそのまま売上げをぶっちぎる美容師さんもいます。
すごいですよね。
一般の人にも名が知れ渡っている美容師さんなんかはそうです。
なので、アーティスト思考が不向きなのは、あくまでも「売上げが伸びなくて困っている美容師さんは、、」というお話です。
つまり、アーティスト思考を否定しているわけではありませんのであしからず。
ちなみに、アーティスト思考が必要なシーンも実は存在します。
今回はお話が長くなるので、それは省略させていただきます。
またどこかでお伝えしたいと思います。
■思考を変えるだけで売上げは上がる

では、そのような状態に陥っている美容師さんはどうしたらいいのでしょうか?
もうお分かりですよね。
クリエイター、もしくはデザイナーの思考になればいいのです。
さらにこの違いをお伝えしましょう。
・クリエイター思考
クリエイターとは、「他人が何を求めているか?を考えてそれを作って売る」ということでしたよね。
なので、クリエイター思考で重要となるのは、カウンセリングです。
カウンセリングで、お客様の要望を聞き出す能力、何を求めているのか?ということを理解できなければ難しいです。
実は、売上げが上がらない中堅スタイリストの美容師さんは、感覚でなんとなく「カウンセリングが弱い」と理解できている人が多いです。
その理由に、中堅スタイリストはカウンセリングのセミナーに行ったり勉強をし始めますよね。
それはこういった理由だからです。
さらに、それを具現化する技術も必要です。
とはいえ、小手先の技術ではありません。
技術の中でも、とくに重要なのは似合わせのスキルです。
手の技術は、10年近く美容師さんをやっていればビックリするぐらい下手な人はいません。(そもそも手の技術がない美容師さんは話にならない)
しかし、似合わせの技術は持っていない人が多いです。
なぜなら、それを感覚でやってきてしまっているからです。
なので、具現化する技術で必要なのは似合わせのスキルということです。
以上を理解するのがクリエイター思考です。
・デザイナー思考
デザイナーとは、「これを作ってほしいと注文を受けてそれを作って売る」ということでしたよね。
先程の音楽のところのお話では、バンドとファンの間にレコード会社が入っていましたが、美容室ではオーダーを受けるのもお客様からなので、クリエイター思考とそこまで変わりはありません。
なので、これもそのままお客様の言うことをしっかり聞いて、その通りにヘアデザインを作ることです。
とはいえ、クリエイター思考よりも自分のオリジナルテイストは一切入れずに、忠実に作り上げることですね。
もちろんそれをするにも技術や引き出しは必要です。
まとめると
売上げが上がらない美容師さんは、アーティスト思考になってしまっている人が多いので、クリエイターもしくはデザイナー思考に切り替える
ということです。
簡単に言うと、軸を自分自身からお客様に移行するべきですね。
さらに、クリエイター思考になるには「何を求められているか?」つまり、マーケティングの勉強が必須になってくるということです。
なので、冒頭でお伝えした、アーティストとデザイナー、クリエイターの違いを理解することは、マーケティングに繋がるということです。
たとえば、美容師さんの服装。
こちらもよく議題に上がるテーマだと思います。
仮に、「短パンやサンダルで仕事するのはどうなのか?」と言うテーマがあったとします。
ここに当てはめてみましょう。
自分のしたい服装をするのはアーティストです。
つまり、軸は自分中心です。
それが良いとか悪いとかという話ではなく、それに賛同してくれるファンがいればいいだけのことです。
逆にクリエイターは、お客様が求める「美容室に相応しい服装」を考えて着る。(ちなみにそれが上記のように短パンの場合もありますが)
軸はお客様です。
デザイナーは制服。
こちらも軸はお客様(サロン側とも言えます)です。
といった感じですよね。
(もちろん例外もあります)
これらはすべてマーケティングを理解しているからこその思考です。
逆をお伝えすると、たとえば技術がそんなに上手くない、接客もたいして目立つようなことはないのに、なぜか売上げをグングン上げる美容師さんっていますよね?
それは軸が常にお客様にあって、この思考を感覚で理解しているからです。
ちなみに、なぜ中堅スタイリストの美容師さんに多いかと言うと、スタイリストになりたての頃は、軸が自然とお客様なんです。
お客様に対して、一生懸命やりますよね。
とはいえ、慣れてくると無意識に軸が自分に向いてしまっているからなんです。
なんとなく理解できますよね。
■マーケティングを理解しよう

いかがだったでしょうか?
最後にもう1度、この3つの違いをお伝えしておきます。
・アーティスト
自分が作りたいものを作ってそれを売る
・クリエイター
他人が「何を求めているか?」を考えてそれを作って売る
・デザイナー
「これを作ってほしい」と注文を受けてそれを作って売る
何度も何度も同じことを言いますが、良し悪しではなく「これを目指そう」と言うのでもなく、大事なことは違いを理解しておくことです。
また、アーティスト、クリエイター、デザイナーの3つの違いを理解して、マーケティングを学ぶことは自身の視座を高めることができます。
今回の記事を理解していただいた上で読んでいただくと、より一層理解が深まると思います。
ちなみにマーケティングは全て理解する必要はありません。
美容師さんとして必要な部分だけで良いと思います。
逆に、全て理解するには相当な時間が必要です。
とはいえ、何も知らないというのは危険です。
ぜひ今回の記事を、今後の活動の参考にしてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ではまた。


